投稿日:2024.09.01
2024年9月号
自己肯定感
言いたいことが言えない社会に誰がした?
最近とあるきっかけで自己肯定感について考えることがありまして少し自分なりに考察してみました。
一体いつ頃から言われ始めたのか?1994年に臨床心理学者の高垣教授が提唱したとのことでした。
2004年に『生きることと自己肯定感』という書籍が出て一般的に使われ出したのかもしれません。約20年前ですね。
文部科学省においては2016年に『日本の子どもたちの自己肯定感について』の提言がなされているそうです。そう私の若い時代に自己肯定感という言葉すらなかったので一般的に認識されたのはここ15〜20年くらいかと推察します。ちなみに時同じく2005年くらいから『空気読め!』という表現が頻繁に使われ始めたように感じます。(2005年にネットの”教えて!goo”に質問が出てました!)
ここで共通することは”言いたいことを言えない”、 ”自分の主張は控える”、”他者を尊重する”、”全体のためなら自分を後回しにする”このような雰囲気が社会全体にあったのではないか?いわゆるバブル崩壊後の日本社会の閉塞感でしょうか。そういった社会の空気感が若者の自己肯定感の低下につながっていったのではなかろうか?なんて考えたりもします。
私が思う自己肯定感の喪失の一因として”空気を読み”、”他人に合わせる”ばかりやっていると自分との約束は常に反故にしてしまいます。
つまり自分との約束が守れなくなると、自分に期待しない、自分を信じなられなくなる。だから言いたいことも言えない状態に陥ってしまうのではなかろうかと。他人との約束は必死に守るんですけどね。
更に他者の成功を自分の喜びに転嫁しようとしてしまう。自分を直接評価されるのが怖くてしょうがないので…自分の自己肯定感は全て他者に依存してしまいます。
こうなると他者依存から他者からの強い承認欲求へと変化していくのではないかと…
昭和世代から言わせてもらうと、若者はやらかしていいんです!空気なんか読まなくていいんです!嫌なものは嫌!好きなものは好き!言いたいことを言い、意見が合わなければぶつかればいいんです。間違ってたらやり直せばいいんです。他人の目を気にして自分を押し殺さなくていいんです!ただ、それを受け入れる寛容な社会があっての話ですが……。
バブル崩壊後『失われた30年』と言われて久しいですが、輝きを失った日本をもう一度取り戻して、日本人というDNAを誇らしく思える空気感を作れればと切に思います。次の世代にDNAを引き継ぐために。